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せめて私はあなたのために泣こう

乙一「暗いところで待ち合わせ」 より

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投稿者:みにもや

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小説という表現に魅力を感じるようになった要因ともいえる作品。ストーリーは盲目の女性が住む家に忍び込んだ男性が不思議な同棲生活を送り始めるというもの。物語の目線は盲目の女性と忍び込んだ男性が交互に書かれるんですけど、特にこの盲目の女性視点に当時小説を読み始めたばかりの私はすごく感情移入していた。文字だけの表現で、景色を直接見ることのできない小説という媒体と盲目の女性の視点が異常にマッチして、中学生だった私は「これが小説の力……」となっていたのを憶えている。ちなみに、この作品ミステリー小説でもあるのでお勧めした知人の感想は「犯人意外だったね!」というものだったが私としては「そこじゃないんだよなぁ」と思っていた。

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